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泌尿器科

泌尿器科 科医長 

澤田 康弘

泌尿器科で扱う臓器は尿を作るところ(腎臓)、尿を送り出すところ(腎盂、尿管、膀胱、尿道)、男性生殖器(精巣、前立腺、陰茎)などがあり、これらが関係する疾患のほとんどが泌尿器科で扱う疾患です。尿に関する疾患は男性も女性も扱っています。 前立腺がん、膀胱がん、腎臓がんなどの悪性腫瘍に対する集学的治療、腎がんに対する腹腔鏡手術、尿失禁、骨盤臓器脱(メッシュ手術)などの女性泌尿器科疾患など、幅広く泌尿器科分野での診療を行っています。

泌尿器科は男性というイメージが強く、デリケートな部分を扱いますので、女性の患者さんには受診しにくい診療科だと思います。しかし、女性の患者さんが少ないわけではなく、困っておられる患者さんも多いのが実情ですので、女性でも受診しやすい診療を日々心がけています。

泌尿器科医長 澤田 康弘

「hinotori」によるロボット支援下手術(2022年10月から稼働)

ロボット支援下手術(ロボット手術)とは、患者さんの体内(術野)を3D画像で映し出し、医師が手元のコントローラーでロボットを操縦して行う手術のことです。従来の開腹手術や腹腔鏡下手術よりも繊細な操作ができ、より複雑な手術が可能となります。また、切開部分が小さく、身体への負担も軽減され、術後の回復も早い傾向にあります。2012年4月、前立腺がんに対する手術に対して保険診療の適応となり、以後様々な疾患に対して適応が急速に拡大しています。

当院では、国産初の手術支援ロボット「hinotori」を神奈川県内で初めて導入し、2022年10月からロボット手術を開始しました。
前立腺がんに対する「ロボット支援下根治的前立腺全摘除術」から開始し、2023年3月からは骨盤臓器脱に対する「ロボット支援下仙骨膣固定術」を開始しました。今後は、膀胱がん、腎盂尿管がん、腎臓がんなどに対しても活用していく予定です。
神奈川県西部エリアで手術支援ロボットを導入している病院は少なく、地域医療の質向上に大きく貢献できると確信しています。

診療方針

  • 泌尿器科全般を取り扱い、湘南地域の中核病院として手術療法を中心に診療にあたっており、腹腔鏡手術をはじめとする低侵襲治療を中心とした質の高い医療の提供を目指しています。
  • 悪性腫瘍に対する手術、女性泌尿器疾患などに特に力を入れており、高いレベルでの治療を日々の目標とり、地域との連携を取りながら日々努力しています。
  • 対象となる患者さんは、高齢者や小児が多く、常にわかりやすい説明と明るい対応を心がけています。
  • 当科のポリシーである、患者さんのための医療を実践できるよう日々邁進していきます。

診療実績

当科は、湘南、西湘地区における基幹病院として安全、確実、誠実な診療を目標として、患者さん一人一人に対して納得のできる医療を心がけております。
令和5年4月から泌尿器科常勤医3人、非常勤1人での新体制となり、高いレベルでの治療を日々の目標とし、地域との連携を取りながら地域支援医療機関として日々努力してまいります。

  2022 2021 2020
ロボット支援下前立腺全摘除術(2022年10月開始) 4    
腹腔鏡下腎摘出術 6 5 5
腹腔鏡下腎部分切除術 1 1 1
腹腔鏡下副腎摘除術 1 1 3
腹腔鏡下腎尿管全摘除術 6 8 10
完全腹腔鏡下腎尿管全摘除術 2    
腹腔鏡下仙骨膣固定術 28 34 30
腹腔鏡下膀胱憩室切除術 1 1  
腹腔鏡下尿膜管遺残摘除     2
開腹腎摘除術      
開腹腎部分切除術      
開腹腎尿管全摘除術      
根治的前立腺全摘出術     1
膀胱全摘出術および尿路変更術 1 6 6
腎尿管膀胱全摘出術および尿路変更術 1   1
骨盤内臓器全摘除     2
膀胱部分切除   2  
尿膜管遺残摘除術 4 2  
中部尿道スリング手術 2 5 1
前立腺針生検 40 74 51
HoLEP(ホルミウムレーザー前立腺核出術) 14 14 7
TUR-P(経尿道的前立腺切除術)      
TUR-BT(経尿道的膀胱腫瘍切除術) 75 80 91
TUL(経尿道的尿路結石砕石術) 81 49 37
PNL(経皮的腎砕石術) 4 6 1
ECILS(TULとPNLの併用手術) 4 1  
RP(逆行性腎盂尿管造影 17 10 13
膀胱水圧拡張術 2 1 1
膀胱結石破砕術 15 11 6
尿管ステント挿入術 89 98 80
内尿道切開術 1 3 4
高位除睾術 4 2 4
外科的去勢術 8 15  
精巣固定術   1  
精巣破裂修復術   2 3
精巣捻転修復術 3 3 7
陰嚢水腫根治術 9 5 7
腎瘻造設術 9 7 3
膀胱瘻造設術 5 14 2
陰茎切除(陰茎腫瘍に対する)     1
包茎手術 4 6 3
尿道脱・カルンクル根治術 1 3  
その他 12 8 2
合計 454 478 385

診療内容


  • 腹腔鏡手術
    「腹腔鏡下手術」は聞いたことがある方も多くいらっしゃると思いますが、泌尿器科の領域でも腎臓がんに対する「腹腔鏡下腎摘除手術」や副腎腫瘍に対しての「腹腔鏡下副腎摘除術」は、標準的手術方法として広く普及しています。
    当院でも2005年から腹腔鏡下手術を本格的に導入し、患者さんに負担の少ない手術治療に取り組んでいます。
    腹腔鏡下手術とは、お腹に10mm程度の穴を4箇所程度開けて、カメラや手術器具をその穴から挿入し、モニターに映し出された映像下に行う手術です。カメラによる拡大視効果によって、繊細な操作が可能となることで従来の開腹手術よりも少ない出血量で手術が可能となります。 また、最新の3D腹腔鏡手術システムを導入し、より正確で安全な手術が可能となっています。
    手術支援ロボットの導入後も、腹腔鏡下手術が無くなるわけではなく、疾患と患者さんの状態を合わせて考え、患者さんそれぞれに最適な術式を提案できるようしていきます。
  • 女性泌尿器科
    膀胱脱、子宮脱、膣断端脱などの骨盤臓器脱症例に対し、2014年4月から保険適応となった「腹腔鏡下仙骨膣固定術」を施行しており、2023年3月からはロボット支援下仙骨膣固定術を導入しました。患者さんの状態に合わせて術式を決定しています。当院では女性泌尿器科疾患にも力を入れており、神奈川県外からも広くご紹介をいただいています。術後には下垂感、違和感、排尿困難などが著明に改善され、湘南地区の基幹施設として婦人科と連携しながら積極的に治療を進めています。
  • 日帰り手術
    医療技術の発展(低侵襲化、より早い術後回復が可能な麻酔・周術期管理法)により、従来入院で施行していた手術を日帰りで施行することが可能となっています。
    具体的には前立腺針生検(前立腺がんの精密検査)、尿管ステント交換など低侵襲な手術を適応としております。
  • ホルミウムレーザー前立腺核出手術
    HoLEP手術(ホルミウムレーザー前立腺腺腫核出術)は1,500例を超えるに至っています。当院では、術後排尿が安定するまでを確認したうえで退院していただくことで、安心な治療を提供できると考え、3泊4日の入院手術を基本に治療を行っています。術前に正確な手術適応評価を行ったうえで手術を施行しています。
  • 経尿道的手術
    経尿道的手術とは、尿道から内視鏡を挿入し行う手術のことで、身体にはいっさい傷を作らず行えることが最大の特徴です。膀胱腫瘍、尿路結石、前立腺肥大症など様々な疾患に広くおこなわれており、当院でも毎年200件前後の経尿道的手術を行っています。
    最近では、最新の電気メスシステムを導入し、より精度の高い手術が可能となっています。
  • 尿路結石
    尿路結石の手術については、尿管鏡(軟性と硬性の2種類)および腎盂鏡を用い、結石の位置・大きさ・数・患者さんの状態に合わせて、複数の術式を施行しています。また、尿管鏡と腎盂鏡と組み合わせたECILS手術(Endoscopic combined intrarenal surgery)にて大きな結石に対しても一回の手術にて完全砕石、結石除去を目指しています。

スタッフ

科医長

澤田 康弘 さわだ やすひろ

卒業年
名古屋市立大学
H21年卒
資格
日本泌尿器科学会専門医・指導医
泌尿器内視鏡学会認定 泌尿器腹腔鏡技術認定医
泌尿器ロボット支援下手術認定医
緩和ケア研修会修了
難病指定医
Dhmanager
身体障害者福祉法第15条指定医(ぼうこう又は直腸機能障害)

医長

杉浦 崇浩 すぎうら たかひろ
卒業年
浜松医科大学
H25年卒
資格
日本泌尿器科学会専門医
泌尿器内視鏡学会認定 泌尿器腹腔鏡技術認定医
泌尿器ロボット支援下手術認定医
緩和ケア研修会修了

医師

武田 和真 たけだ かずま
卒業年
大阪大学
H29年卒
資格
緩和ケア研修会修了

臨時医師

大瀧 達也 おおたき たつや
資格
日本泌尿器科学会専門医

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