診療科のご案内
休診日: 土曜日・日曜日・祝日
年末年始(12月29日~1月3日)
放射線治療科
放射線治療は手術・化学療法と共に悪性疾患治療の柱の一つです。
対象疾患は、脳腫瘍・頭頚部がん・食道がん・肺がん(原発転移)・乳がん(主に術後)・直腸がん・前立腺がん・婦人科がんなどの悪性症例や、脳内良性腫瘍・ケロイド予防などの良性疾患の一部です。また根治的照射だけでなく、手術との併用による術前・術後照射や、がんによる疼痛・麻痺を緩和する目的でも治療を行っております。
放射線治療を支える治療計画装置や照射装置の進歩により、近年では障害が少なく(定位照射・強度変調放射線治療など)、精度の高い治療(画像誘導放射線治療)が可能になってきています。このような理由でがん治療に放射線治療が選ばれる機会が増えています。
放射線治療は、短期間の少ない回数で広範囲の照射を行うと合併症が多くなることもありますが、毎回の治療時間を短くすると身体に対する負担も少ないので、長期間にはなりますが、通院さえ可能であれば入院せずに仕事をしながらでも治療が可能です。
放射線治療科のご紹介
診療内容 / 診療体制
当院の放射線照射装置は、通常の体外照射も画像誘導による精度の高いもの(照射位置の精度が格段に飛躍しています)を導入しています。
また脳・肺・肝臓領域の腫瘍に対しては定位照射(ピンポイントな局所への照射)も新たに導入されています。数が少なく比較的小さい(5cm未満)病変であれば、短い治療期間(1回から5回)での治療が可能です。
さらに前立腺領域や頭頚部領域を中心として、IMRT(強度変調放射線治療)による治療症例数も徐々に増加しています。IMRTとは、障害が起きやすい臓器が腫瘍に隣接していても、その臓器への被曝を極力避けて治療ができる照射法です。前立腺癌のIMRT治療では、直腸被曝線量が抑えられるため、前立腺への照射線量の増加を見込め、制御率のさらなる改善が期待されますし、頭頚部がん治療後の唾液腺分泌障害などの改善が大きく期待されています。また、令和2年度後半よりIMRTの一手法であるVMAT(強度変調回転照射)の治療を開始し、これまでの固定多門照射に比べ、より理想的な線量分布になり照射時間も短縮されています。
画像誘導については、令和3年度より光学的患者ポジショニングシステム「VisionRT」を用いてほぼ全例に体表位置合わせを、必要症例ではリニアック搭載CTにより骨または標的の位置合わせを行い、高精度治療の正確性を担保しています。
令和4年度には新たな治療計画装置の導入を予定しており、治療開始までの待ち時間の短縮を図ります。
治療機器だけでなく治療スタッフの充実も進めており、品質管理士を含む専属技師や常勤放射線治療専門医3名、非常勤放射線治療専門医1名、専従看護師による診療も確立しています。そしてスタッフ一同、より良い地域がん診療へ貢献したいと思っておりますので、不明な点などありましたらお気軽に相談して頂ければと思います。
2021年度治療実績
延べ257症例
乳がん | 71 | 肺がん | 21 | 食道がん | 3 |
---|---|---|---|---|---|
前立腺がん | 30 | 婦人科がん | 3 | 消化器がん | 11 |
悪性リンパ腫 | 1 | 頭頚部がん | 0 | 緩和 | 61 |
その他 | 9 |
定位照射症例数 20症例(肺9症例・脳4症例・肝5症例・骨2症例)
IMRT(VMAT)症例数 61症例(前立腺31症例・肺9症例・脳3症例・食道2症例・消化器9症例・その他7)
スタッフ
部長
今宮 聡
- 卒業年
- S63年卒
- 資格
- 日本放射線腫瘍学会および日本医学放射線学会共同認定放射線治療専門医
日本医学放射線学会認定研修指導者
日本専門医機構認定放射線科専門医 - 専門分野
-
- 放射線治療
主任医長
早田 格
- 卒業年
- H18年卒
- 資格
- 医学博士
日本放射線腫瘍学会および日本医学放射線学会共同認定放射線治療専門医
日本医学放射線学会認定研修指導者
臨床研修指導医 - 専門分野
-
- 放射線治療
医長
関口 茜衣
- 卒業年
- H21年卒
- 資格
- 日本放射線腫瘍学会および日本医学放射線学会共同認定放射線治療専門医
日本医学放射線学会認定研修指導者
日本専門医機構認定放射線治療専門医
臨床研修指導医 - 専門分野
-
- 放射線治療
臨時医師
玉井 好史
- 卒業年
- S57年卒
- 資格
- 日本放射線腫瘍学会および日本医学放射線学会共同認定放射線治療専門医
日本医学放射線学会認定研修指導者
日本専門医機構認定放射線治療科専門医 - 専門分野
-
- 放射線治療
