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乳腺外科

乳腺外科の診療について

はじめに

当科における診察・治療を希望される方は、お気軽にお問い合わせください

概要

主な対象疾患

  1. 乳がんをはじめとした乳腺疾患全般
  2. 乳房のしこり・痛み・乳頭分泌物などの症状がある方、乳がん検診にて異常を指摘された方、乳がんと診断され当院で治療を希望される方、などを対象としています。

当科の診療について

乳腺の病気は、乳がんばかりでなく、乳腺症、乳腺線維腺腫、乳管内乳頭腫、乳腺炎など多岐にわたります。症状には、乳腺のしこり、腫れ、痛み、皮膚の発赤、乳頭分泌物、検診で異常を指摘されたことや乳がんに対する漠然とした不安などがあります。当科では最新の医療機器と医療技術を駆使して、迅速な検査と最適な治療を提供しています。

当科を受診された方でもっとも多い病気は乳腺症をはじめとする良性疾患ですが、継続して外来を受診し治療を受ける主体となるのはやはり乳がんの患者さんです。

わが国の乳がんは年々増加の一途をたどり、女性がんの中で罹患率の第1位となりました。それでも欧米の先進諸国と比較すればまだ低い方ですが、今後ますます増加すると予想されます。
また、一般市民への乳がんの啓発、自己検診、マンモグラフィによる乳がん検診の普及により早い段階でみつかる乳がんの割合が多くなってきました。当院でも乳がん手術件数は増加しており、2021年は104例の原発乳がんの手術を施行しました。

乳腺外科は、すべての乳がんの診断、治療を行っております。術後および再発も含めた薬物療法も行います。これらに関する医療相談(セカンドオピニオン)も行います、乳がんの放射線治療は、放射線治療科が担当となります。

診療の流れ

乳腺外科医による問診、視触診の後、マンモグラフィ、超音波検査を行います。原則これらは受診当日に行い、結果も当日説明します。必要であれば後日乳腺MRI、CT検査、造影超音波検査を受けていただくこともあります。画像検査から悪性が疑われる場合には細胞診、針生検、摘出生検、マンモトームなどを施行、得られた検体により病理診断医が組織学的に確定診断を行います。これらの結果から、乳がんと診断された場合、病気の性状や進行度を考慮して治療計画を立てます。現在乳がんの根治に手術は必須と考えられておりますが、薬物療法、放射線療法など複数の治療法を組み合わせることで治癒を高めようとしております。
乳がん治療は「チーム医療」として行われ、乳腺外科だけでなく、放射線治療科、緩和ケア内科、形成外科、病理検査室、化学療法室、薬剤部、生理検査室、放射線技術科などが協力して最新の治療が安心して実施できる体制を整えております。

主な乳腺の疾患

乳腺症
乳腺は女性ホルモンバランスの変化により増殖、退縮を繰り返しています。乳腺症はその変化が強くなった状態です。これは生理的なものであり、30代から40代の女性に多くみられます。治療の必要はありませんが、症状として痛みがでる場合があります。痛みを和らげるには食事療法として脂肪分を減らす、カフェインを減らす、ヨードを増やすなどがあります。またストレスや睡眠不足の解消も痛みを和らげると言われています。
線維腺腫
乳管の腺腫と乳管周囲の間質の線維とからなるしこりです。腺腫と線維からなるため線維腺腫といいます。20代から30代の女性によくみられる良性の腫瘍で、たいてい大人しく、大きくなることはあまりありませんが、大きくなった場合は手術で切除することもあります。
乳管内乳頭腫
乳管内乳頭腫は乳管内に乳頭状に突出する良性の腫瘍です。40代の女性によくみられ、乳頭から分泌物を認めることがあります。
乳腺炎
出産後乳汁の流れが悪くなり、溜まった状態をうっ滞性乳腺炎といいます。ここに細菌が感染すると化膿性乳腺炎になります。乳房が赤くはれて、痛みがでてきます。また熱がでる場合もあります。治療としては、まずは乳房マッサージなどで乳汁を十分に排出すること、抗生物質の投与です。膿がたまっている場合は切開し、排膿することもあります。 まれに出産後でなくても、乳腺炎になることがあります。
葉状腫瘍
発育が速く、短期間に巨大になるしこりです。多くは良性ですが、悪性のものもあります。20代から30代の方に認められることが多いですが、20歳以下の方にも認められることがあります。最初は徐々に大きくなりますが、ある時期から急に大きくなるのが特徴です。葉状腫瘍と診断されれば、切除の対象となります。
乳がん
乳腺にできる悪性の腫瘍(しこりを作らない場合もあります)です。 女性のがんの中では最も頻度が高く、40代から60代に多くみられます。早い段階で治療を開始すれば根治が可能であり、早期発見、早期治療開始が重要です。

手術療法

手術は乳がんの治癒に必要不可欠な治療であります。一般に乳がんの手術は、しこり(腫瘤)のある乳房と腋窩リンパ節(「えきか」と読み、腋の下にあるリンパ節)の両方が手術対象となります。

乳房の手術は、乳房の大きさに対してがんの存在範囲が限局しており、がんの遺残なく切除可能で、十分整容性が保てると判断される場合は乳房温存術(乳房部分切除術)が適応となります。しこりが大きい場合でも、手術の前に薬物療法を施行することで、しこりを小さくすることができれば温存が可能となります。当院では術前の正確な画像診断や術前薬物療法を施行し腫瘤を縮小化することにより、全原発乳がん手術例の70~80%で温存が可能となりました。乳房を温存する場合、欠損部分が大きいときは周囲の乳腺・脂肪組織を授動し充填するなど、きれいな乳房を形成する工夫をしております。しかし、乳房温存が安全かつ整容性を保つことが困難であり全切除が必要と判断した場合は、形成外科による乳房再建もご提案いたします。2021年度は温存手術を74例(71%)施行しました。

また、乳がんは腋窩リンパ節に転移しやすいため、術前に明らかに腋窩リンパ節が腫れて転移があると予想される場合には、がんの取り残しがないように腋窩リンパ節の切除(腋窩郭清)が必要になります。しかし、これにより患側上肢の運動障害、知覚障害、リンパ浮腫などの後遺症がおこる可能性があります。一方、術前に正常と思われていた腋窩リンパ節にも、画像では見つけることのできない小さながんの転移が20~30%の割合で存在します。今までは、この腋窩リンパ節転移が術前に正確に診断できなかったため、一律に腋窩郭清を施行してきました。しかし、70~80%の方は術後に転移がないと判明するため、本来であれば不必要な治療を行ったことになります。そこでセンチネルリンパ節生検という新しい診断法・治療法が開発されてきました。センチネルリンパ節はがんが最初に転移するリンパ節であり、このリンパ節に転移がなければ残りのリンパ節にも転移がないと考えられ不必要な腋窩郭清を省略できます。当院では2008年から実臨床に導入しております。2010年4月にはこの方法が保険適応となりました。2021年は88例にセンチネルリンパ節生検を施行し、このうち79例が腋窩温存となりました。現在では仮にセンチネルリンパ節に転移が見つかったとしても一定の条件を満たせば腋窩郭清を省略する手術を行っております。不必要な手術をしない、より患者さんの体に優しい手術です。くわしくは平塚市民病院の医療をご紹介した「平塚市民病院の最新医療」(バリューメディカル)に記載しておりますのでご興味のある方は是非ご覧ください。

このように適確な乳房温存手術やセンチネルリンパ節生検の導入など、不必要な外科的侵襲を避けて患者さんに優しい医療の実践を目指しております。

薬物療法

術前薬物療法

近年は新規薬剤の開発等により術前薬物療法の適応拡大がみられ、当院でも積極的に行っています。術前薬物療法のメリットは、薬物療法により腫瘍が縮小し、手術の際の切除範囲を少なくできる可能性がある、薬物療法の効果が確認できるなどです。デメリットは薬物療法の効果がなかった場合に病気が進んでしまう可能性があることです。
通常は3~6か月間の薬物療法を行った後に手術を予定します。

術後薬物療法

手術標本の病理組織検査の結果を確認後(手術のおよそ3~5週間後)に外来で相談しています。ホルモン感受性腫瘍には内分泌療法(およそ5年~10年)、HER2陽性腫瘍には分子標的薬(ハーセプチン)療法(およそ1年)を推奨しています。進行度や悪性度の高い場合には化学療法(抗がん剤)をお勧めする場合があります。これら薬物療法は腫瘍の性状・進行度など必要に応じて適宜組み合わせて行います。また化学療法は次の放射線療法に先立って行うことが一般的です。

化学療法(抗がん剤)と脱毛

乳がんに対する治療の大きな柱のひとつとして化学療法(抗がん剤)が重要な位置を占めています。この抗がん剤治療による副作用のひとつに「脱毛」があり、高頻度に出現する副作用です。脱毛は抗がん剤治療を開始して2~3週間後くらいから始まります。通常、抗がん剤治療は数回繰り返して行うので、治療をしている期間は脱毛が続きます。
抗がん剤の副作用は一時的なものなので、治療が終了すると1~2か月で発毛が始まり、3~6か月で回復するといわれています。回復過程には個人差があり、発毛直後は産毛のような柔らかい毛のことが多く、さらに色や質、太さが脱毛前の状態から変わる人もいます。
その後、約2年で元の髪質に戻るといわれていますが、その程度も人それぞれであり、髪の状態が回復するまで時間がかかる場合もあります。脱毛に対する工夫として帽子やバンダナ、ウイッグなどを活用するのもおすすめです。
治療を始める方の中には、脱毛することで自分自身が変わってしまうのではないか、今までどおりの生活が続けていけなくなってしまうのではないかと心配されている方もいるのではないでしょうか。
抗がん剤治療が必要なことは理解しているけど脱毛することが不安、脱毛を少しでも軽減したいと考えている方に「頭皮冷却療法」をご紹介します。

頭皮冷却療法

当院では2021年6月から導入しています。
専用のキャップ(帽子)内を-4℃の冷却液が継続的に循環し、頭皮を冷やします。冷やすことで頭皮の血流を減らし、毛根への抗がん剤の影響を少なくすることができます。
治療中は寒気や頭痛などが生じる可能性があり、また、効果には個人差があります。脱毛が100%防げるとは言えません(およそ6割の方に効果があるとされています)が、再発毛までの期間が短くなるなどの効果が期待できます。
実際に当院で頭皮冷却療法を行った患者さんからは、概ね好評をいただいています。
実施にあたっては制限もありますので、ご興味のある方は乳腺外科外来にお問い合わせください。


放射線療法

原則として、乳房を温存した場合、全摘後でも再発の危険性が高いと判断した場合は放射線治療を施行しております。また再発乳がんの治療でも放射線照射を行う場合があります。詳細は放射線治療科のページをご覧ください。


最近の原発乳がん手術術式と件数

術式 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
BT+郭清 13 8 9 8 2 10 11 15
BP+郭清 3 9 7 5 4 9 9 8
BT+SNB 22 18 23 19 26 20 15 31
BP+SNB 33 55 57 69 57 53 64 64
乳房再建               11
その他 4 5 4 3 5 6 7 9
合計 75 95 100 104 94 98 106 138

BT:乳房全切除 BP:乳房部分切除 SNB:センチネルリンパ節生検


乳がんの手術例の生存率

乳がんの病期分類

病期とはがんの進み具合の程度(進行度、ステージ)を示す用語です。乳がんの病期は、0期、Ⅰ期、Ⅱ期、Ⅲ期、Ⅳ期に分類されており、数が多くなるほど進行した状態で、治しにくい状況です。近年、乳がん検診の普及や啓発活動のおかげで早い段階のがんの割合が増えております。

当院における乳がん切除例の生存率

以下に2006年4月から2016年3月まで当科で乳がん手術を施行した症例の臨床病期分類と5年全生存率を示します。起算日は手術日を用いており、全生存率の算出には、乳がん以外の死因による死亡も含みます。

2019年4月調査、観察期間中央値70か月[0~154か月]

術式2014年2015年2016年2017年2018年2019年
BT+郭清19913898
BP+郭清983975
BT+SNB183122182319
BP+SNB312933555769
その他454543
合計81827595100104

外来受診状況

2016年度(2016年4月〜2017年3月)の外来受診者数、年齢、発見された乳がん患者数です。

外来受診状況
  • ※これは検診で要精密検査と言われても、慌てることなく落ち着いて受診しても大丈夫なことがほとんどですという意味であり、受診(再検査・精密検査)しなくとも良いというわけではありません。
  • ※しこりがあるなと感じたら必ず受診しましょう。
  • ※乳房の痛み、乳房の張る感じ、乳房の違和感などだけでしこりを触れない場合は心配なく、そのままで大丈夫なことがほとんどです。

乳腺外科 よくある質問

症状について

乳房痛がありますが、受診した方が良いですか。

乳房痛の原因で一番多いものが乳腺症です。乳腺症は女性ホルモンバランスが崩れ、乳腺の増殖退縮の変化が大きくなり痛みを伴います。乳腺症は生理的なものです。痛みの原因は乳腺症の可能性が高いですが、その他の病気がないかは診察、検査を行わないとわかりませんので、受診をお勧めします。

乳頭から分泌物があります。どうしたら良いですか。

出産経験のある方は白色や黄色の分泌物がでることがあります。血性の分泌物がある方は乳腺に病気がある可能性があるので受診して下さい。受診時に分必物を採取して病理検査に提出し、分泌液の中に悪い細胞がいないかを確認します。

乳房にしこりがありますが、受診した方がよいですか。

しこりがあると感じた場合は必ず受診して下さい。診察、検査をする必要があります。

乳房が赤く腫れています。受診した方がよいですか。

乳腺炎等の可能性があります。受診して下さい。

わきにしこりがあります。受診した方がよいですか。

わきのリンパ節が腫れている可能性があります。詳しく検査しますので、受診してください。

乳頭のただれがあります。受診した方がよいですか。

乳頭あるいは乳腺の病気の可能性があります。診察、検査をする必要がありますので、受診して下さい。

授乳中ですが、搾乳しても乳房にしこりがあります。受診した方がよいですか。

乳瘤という乳汁の溜りのことが多いですが、その他の病気の可能性もあります。受診してください。授乳中は乳腺が発達しているためわかりづらいことがあります。その場合は、断乳後再度受診をお勧めすることがあります。

検診では精密検査不要でしたが、その後にしこりを触れるようになりました。

しこりがあると感じた場合は受診して下さい。

石灰化があると言われました。

石灰化はカルシウムの沈着です。石灰化には良性の石灰化と良悪性の鑑別が必要な石灰化があります。良悪性の鑑別が必要な石灰化の中には乳がんに伴うものがあるので、必要に応じて追加の検査を受けて頂きます。

嚢胞(のうほう)があると言われました。

嚢胞は乳管が閉塞し、その部位に液体が貯留したものです。良性の疾患で、大抵は問題ありませんが大きなものは穿刺吸引します。

男性ですが、乳房が腫れて痛みがあります。受診した方が良いですか。

男性でも乳腺の病気になる場合があります。男性の乳房の腫大や痛みの原因で多いものは女性化乳房症です。女性のように乳腺が腫れて、大きくなるものです。女性化乳房症の原因には、薬剤によるもの、肝機能障害によるもの、思春期のホルモンバランスの不安定によるもの、老年期におきるもの、特発性(原因不明)、精巣腫瘍や脳腫瘍によるもの等があります。受診し、診察を受けて下さい。

受診について

いつ受診すれば良いですか。

平日月曜日から金曜日まで(初診は8時半から11時まで受け付け)診察しております。

外来を受診したら、どのような診察や検査をしますか。検査は当日に実施できますか。

初めに、問診、触診を行い、必要に応じてマンモグラフィや超音波の検査を施行します。マンモグラフィ、超音波の検査は原則当日実施できますが、患者さんが多い場合はお待たせする場合もあります。当日ご都合が悪い方は次回の予約をとらせて頂きます。

マンモグラフィは痛いと聞きましたが、受けなくてはいけませんか。

圧迫するときに痛みと伴うことがあります。マンモグラフィでしかわからない病変もあるので、必要な方には検査を受けて頂きます。妊娠中の方やペースメーカーを挿入されている方等はマンモグラフィの検査が受けられない場合があります。

小さな子供がいますが、外来に一緒に連れて行っても構いませんか。

小さなお子様がいらっしゃる方はご一緒に受診して頂いて構いません。外来や検査等一緒に行っていただきます。また当院1階には授乳室やおむつ替えコーナーがあります。

豊胸術をしていますが、検査は可能ですか。

 診察、検査は可能ですが、病変がわかりにくい場合があります。

他院で乳がんと診断されました。セカンドオピニオンは可能ですか。

可能です。できましたら、診療情報提供書をお持ちになり、受診して下さい。

妊娠中ですが、検査は受けられますか。

胎児に影響のない範囲で検査を受けることが出来ます。具体的には被爆を伴うマンモグラフィの検査は行わず、超音波を受けて頂きます。そのほかの検査や治療が必要な場合もありますが、胎児に影響のない範囲で実施しますので、安心して受診して下さい。

授乳中ですが、検査は受けられますか。

受けられます。ですが、授乳中の方は病変がわかりにくい場合があり、断乳後に再度受診して頂くことがあります。授乳後や搾乳後が比較的検査が行いやすくなります。

生理中ですが、検査は受けられますか。

 受けられます。マンモグラフィは生理前には胸が張って痛みを感じることがあり、生理前よりは生理中または生理後が痛みを感じにくいとされています。

マンモグラフィと超音波検査はどちらを受けるのがいいですか。

マンモグラフィと超音波検査はそれぞれの長所短所がありますので原則両方の検査を受けて頂きます。マンモグラフィは石灰化や腫瘤などの病変を客観的に評価できますが、乳腺が発達している若い方等は病変がわかりにくい場合があります。また放射線なので被爆を伴います。超音波検査は腫瘤の検出が容易にできる、被爆がないことがメリットですが、石灰化の検出は難しく、評価が主観的になることがデメリットです。

検診について

平塚市民病院で乳がん検診は受けられますか。

当院では市より委託されたマンモグラフィ併用検診を行っております。
触診とマンモグラフィの検診で、対象者は平塚市在住の40歳以上の女性です。毎週月・水曜日の午前、木曜日の午後、金曜日の午前です。お問い合わせおよびご予約は当院医事課医事担当までお願い致します。それ以外の検診は行っておりません。

検診で要精査となりました。どうしたら良いですか。

慌てずに乳腺外科を受診して下さい。精密検査を行います。

乳がん検診はいつから受けたら良いですか。

乳がんにかかりやすい年代は、40歳後半から50歳代半ばです。市の検診は40歳より始まります。40歳以上の方は検診を受けるようにしましょう。血縁の中に乳がんの方がいる場合には30歳代からの検診をお勧めします。

乳がんについて

乳がんにかかりやすい人はどのような人ですか。

喫煙、過度の飲酒、閉経後の肥満、出産歴授乳歴が少ない、初経が早い、閉経が遅い、家族に乳がんの方がいることは乳がんの危険因子と言われています。

家族に乳がんの人がいますが、どうすれば良いですか。

ご家族に乳がんの方がいらっしゃる方は、いない方に比べて乳がんにかかりやすいと言われています。ご家族の乳がんが遺伝性であるかどうかにもよりますが、若い年齢からの定期的な検診をお勧めします。

乳がんと診断されました。どうしたら良いですか。

乳がんの治療は日々進歩しております。当院では医師、看護師、検査技師、その他の医療従事者が皆で力を合わせて患者さんの病状改善ために最適な診療治療を行っています。当院で治療ご希望の方はいつでも外来を受診して下さい。

乳がんにはどのような治療がありますか。

乳がんの治療には手術療法、放射線療法、化学療法(抗がん剤)、分子標的療法、ホルモン療法があります。これらの治療を、乳がんの大きさ、転移の状態、腫瘍の性質に応じて組み合わせる集学的治療を行います。

男性でも乳がんになることはありますか。

男性がなる頻度は少ない(女性100人に対して男性1人)ですが乳がんはあります。以前は発見が遅くなり予後不良と言われていましたが、現在は早期に発見されることも多く、予後は女性乳がんと変わりないとされています。


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