各部門のご紹介

0463-32-0015(代表)
※お間違えのないようお願いします

休診日: 土曜日・日曜日・祝日
年末年始(12月29日~1月3日)

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臨床検査科

臨床検査は、疾患の診断や重症度判定、予後予測、治療効果の確認など、様々な病態判断や把握に必要な分野です。多岐にわたる検査を臨床検査技師が担当しています。
臨床検査科は、主に血液や尿といった検体の測定分析・細菌の同定・血球や細胞の形態学的検査をおこなう検体検査部門と、心電図や超音波検査など患者さんに直接対応して行う生理検査部門に分かれます。また、採血・輸血検査や血液製剤の管理も臨床検査科でおこなっています。臨床検査で使用する全ての機器の保守点検・精度管理を実施し、正確な検査結果を迅速に提供しています。
院内での感染対策委員会や糖尿病診療対策委員会、栄養サポートチームなどのチーム医療にも参加し、他職種との交流・知識の習得に努めています。
以下、部門別に紹介します。

採血室

当院では臨床検査技師が採血室での採血を担当しており、安全で確実な採血を心がけています。
患者誤認防止のため、採血番号での呼び出し・口頭での患者確認をおこない、また採血管準備装置を用いて必要な採血管を準備して採血をおこなっています。
採血が困難な方には温タオルなどを使用したり、過去に採血で体調不良になった方にはベッドでの採血をおこなっています。また、車いすに対応できるように昇降可能な採血台の設置や聴覚障害の方への筆談対応など、患者さんに応じた対応を心がけています。

採血室の場所

エスカレータまたはエレベータで2階に上がり、コンビニの前を通り、トイレを右折した正面にあります。


受付時間

月曜日から金曜日の8時から16時
※土日および祝日は、採血業務はおこなっておりません

受付から採血・採尿までの流れ

「採血・採尿受付機」での受付
採血室受付前、吹き抜け側にある「採血・採尿受付機」に診療カードを通してください。
「番号札」が出た場合
受付機から番号札だけ出てきた場合は、「採血のみ」おこないます。
番号札を持って採血室待合表示に従ってください。
「尿カップ」が出た場合
受付機から尿カップだけ出てきた場合は、「採尿のみ」おこないます。
カップを持って採血室隣にある採尿室へお願いします。
「番号札」と「尿カップ」が出た場合
採血と採尿があります。
先に採尿室へ行っていただき、その後採血をお願いします。
採血を受けられる患者さんへのお願い・注意事項
  • 採血室では安全で確実な採血を心がけていますが、時には「採血針を刺しても採血できない」、「1回の採血で必要な採血量を採取できない」場合があります。その際には部位を変えて再度採血をすることがありますので、ご理解のほどよろしくお願いします。
  • 採血後は穿刺部位の真上から5分程度圧迫し、止血してください。とくに、血液をサラサラにするお薬を服用中の方は10分以上の圧迫をお願いします。
  • 止血の際に、採血部位からずれてしまったり、揉んでしまうと血液が漏れ、皮膚が青くなってしまう場合があります。必ず真上から圧迫してください。
  • 血糖値や中性脂肪など検査項目によっては、空腹時と食後では結果が著しく異なるものがあります。どの時点の採血が必要かあらかじめ主治医にお尋ねいただくか、採血したときの摂取状況を主治医にお伝えください。

検体検査部門

体内では血液が常に循環しており、その血液を検査することは病気の早期発見や進行具合をみるために非常に有用です。またその血液は腎臓で濾過され、体に必要な水分や栄養素が再吸収されたあと、尿として排出されます。
血液や尿は体調や生活習慣の影響を受けやすく、それらの成分を調べることでその時の体の状態を知ることができます。
血液や尿を調べるほかにも輸血検査や、感染症の原因菌などを調べる細菌検査、細胞などを調べる病理検査も検体検査部門に含まれます。

一般検査

提出された尿検体を機器にて測定し成分の有無を調べる定性検査をおこない、必要に応じて蛋白や糖の定量検査や、尿の生化学的な検査もおこないます。
また、尿を遠心し沈殿した細胞成分・血球成分・結晶・細菌・異型細胞の有無などを顕微鏡で調べる尿沈渣もおこなっています。

尿分析装置(尿定性・沈渣)

血液検査

血液中の細胞数の測定や血球形態の観察、出血がとまりにくくないかどうかの検査(凝固・線溶検査)を主におこなっています。
また、血液疾患(白血病やリンパ腫など)が強く疑われる場合には医師の判断で骨髄検査をおこなう場合もあります。

凝固測定装置
血球分析装置

生化学・免疫検査

生化学検査では、血液・尿・髄液などに含まれる酵素・タンパク質・糖質・脂質・電解質などを測定し、肝機能や腎機能・代謝機能を調べます。
免疫検査では、抗原抗体反応(免疫反応)を利用して、感染症・腫瘍マーカー・ホルモン・免疫に関連する物質を調べます。

生化学・免疫測定装置(外観)
生化学・免疫測定装置(内部)

輸血検査

赤血球や血漿・血小板などの血液製剤や自己血の保管と、血液型検査・不規則抗体検査・交差適合試験などをおこない、より安全な輸血を提供できるよう日々努力しています。

血液型判定中

細菌検査

身体から採取される様々な検体(血液、尿、喀痰、便、髄液など)を用いて、顕微鏡での観察や培養検査・薬剤感受性検査をおこない感染症の原因となりうる菌を検出し、その菌に有効な抗菌薬(抗生物質)を調べます。

検体到着から報告までの流れ
  1. 塗抹検査(到着1日目)
    検体をグラム染色し、顕微鏡下で細菌の有無を観察します。
ブドウ球菌
大腸菌
  1. 培養検査(到着1日目)
    感染源となりうる細菌の有無や常在菌との区別、詳しい菌種を調べるために様々な種類の培地に検体を塗り、35℃で培養します。
様々な種類の寒天培地
培地に検体を塗る
孵卵器(35で℃)で培養
  1. 同定検査(到着2日目以降)
    培地を観察し、生えた菌の菌種を自動分析機にて同定します。
培養後の寒天培地(大腸菌:血液寒天培地)
培養後の寒天培地(大腸菌:DHL寒天培地)
  1. 薬剤感受性検査(到着2日目以降)
    同定された菌がどの薬剤に効果があり、どの薬剤に効果がないかを調べます。この検査によって、それぞれの菌に対する薬剤を選択することができます。薬剤感受性まで把握した後、医師に報告します。
同定感受性用の機器(外観)
同定感受性用の機器(扉を開けたところ)

遺伝子検査

新型コロナウイルス検査

新型コロナ流行とともに当院でも2020年9月よりPCR機器を導入しました。
現在はPCR検査の他に抗原定量検査もおこなっており、発熱患者や入院前のスクリーニング検査としてコロナ検査をおこなっています。

その他の遺伝子検査
  • 結核菌
  • MRSA遺伝子検査
  • C. difficile遺伝子検査 など

病理検査

組織診

手術で切除した臓器や、穿刺生検・内視鏡検査などで採取した小さな組織を臨床検査技師が標本作製し、病理医が顕微鏡で観察し診断します。
病変が良性か悪性か、また病気の進行度診断のために、様々な色素を用いた特殊染色や免疫組織化学染色をおこなっています。
手術中には、がんが取り切れているか、別の臓器へ転移していないかなどの診断をおこなうために迅速に標本を作製します。

組織診の診断までの流れ
HE染色-1
HE染色-2
細胞診

婦人科材料・喀痰・尿などの主に液状の検体から細胞を集めて標本を作製し、悪性細胞が無いかを顕微鏡で観察し診断します。細胞検査士の資格を持った臨床検査技師と病理医で診断をおこないます。検体として採取された細胞の量や質が診断に大きく影響するため、正確な診断のためにはきちんと検体を採取する必要があります。細胞検査士は内視鏡検査室や耳鼻科外来などへ直接出向き、ベッドサイドでの検体採取のサポートをしています。

細胞診の診断までの流れ
パパニコロウ染色-1
パパニコロウ染色-2
病理解剖

亡くなった方のご遺族の承諾を得て、死因究明や治療効果の判定のために実施されます。
臨床検査技師は解剖介助として携わっています。
ご遺体の臓器から標本作製をして、病理医が顕微鏡で観察し診断します。

生理検査部門

生理検査は患者さんの身体を直接調べる検査です。身体から得られた波形や画像を基に評価していきます。

心電図検査

  • 安静時心電図検査
    心臓の状態などを知るための一般的な検査であり、第一の手がかりとして必要な検査です。
  • ホルター心電図検査
    約24時間継続して心電図波形を記録する検査です。
  • 携帯型発作時心電図検査
    携帯型の検査機器を貸し出し、胸部症状が出現した際に患者さんご自身で心電図を記録していただく検査です。

負荷心電図検査

運動をおこない、心電図や血圧の変化をみる検査です。当院では「トレッドミル検査」と「マスター検査」をおこなっています。

  • トレッドミル検査
    医師の監視下で動くベルトの上を歩行して検査をします。ベルトの傾斜や速度を変えながら、心電図や血圧の変化をみます。
  • マスター検査
    安静状態の心電図を記録した後、一定のリズムで階段昇降をします。運動後に心電図変化がないかをみます。

超音波検査

当院では主に以下の検査をおこなっています。

  • 心臓超音波検査
  • 腹部超音波検査
  • 乳腺超音波検査
  • 表在超音波検査
  • 頸動脈超音波検査
  • 下肢動脈超音波検査
  • 下肢静脈超音波検査
    (表在・深部静脈)
  • 腎ドップラー検査

肺機能検査

肺活量など呼吸機能を調べる検査です。

脳波検査

脳の細胞から出る微弱な電気活動を波形としてとらえる検査です。

筋電図検査

筋肉が収縮する時に生じる活動電位を観察し、筋肉や神経の状態を調べる検査です。
検査には神経伝達速度検査と、医師が行う針筋電図検査の2種類があります。

聴力検査

聞こえの程度を調べる検査です。

新生児聴力検査(自動聴性脳幹反応検査)

先天性難聴のスクリーニング検査です。

聴性脳幹反射(ABR)

他覚的に難聴を調べる検査です。

重心動揺検査

重心の揺れを記録し、体のふらつきの度合いを調べる検査です。

血圧脈波検査

両腕・両足首の血圧を測定し、血管の硬さや詰まり具合を調べる検査です。

皮膚灌流圧測定(SPP)

末梢血管の血流を調べる検査です。

睡眠時無呼吸検査(簡易的)

携帯型機器を貸し出し、就寝前に患者さんご自身で装着して睡眠時の無呼吸を調べる検査です。

24時間血圧測定(ABPM)

機器を貸し出し、24時間血圧計を装着して、血圧変動を調べる検査です。

6分間歩行検査

6分間歩行した距離により、運動に対する耐性を調べる検査です。