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平塚市民病院

災害拠点病院 地域医療支援病院 神奈川県がん診療連携指定病院

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0463-32-00150463-32-0015(代表)〒254-0065 神奈川県平塚市南原1-19-1

診療科のご案内

整形外科

人工膝関節置換術(TKA)について

 変形性膝関節症や関節リウマチに対して行うTKAは、日本では年間7万以上の膝に施行されており、年々増加しています。これだけの数が施行されているわけであり、どこの病院でも行われている決して珍しくない標準的な治療法です。しかし、その中でもより良い結果を得るべく、当院なりの工夫を凝らしております。
 まず機種ですが、帝人ナカシマメディカルのFINEという機種を主に使用しております。特徴は、インプラントの形状がより解剖学的に再現されていることです。他の機種では通常大腿骨内顆と外顆で対称な形状をしていますが、FINEでは非対称です。また、脛骨関節面は内方に3度ほど傾斜しています。傾斜というよりも内側と外側の関節面の高位が異なるというのが本質なのですが、FINEでは正常膝のこの本質を再現しています。
 手技ですが、これまで日本ではPSタイプ(後十字靭帯切離型)が主流でした。トレンドはCRタイプ(後十字靭帯温存型)に傾いています。最近では前十字靭帯さえも温存するタイプが日本にも導入されました(成績は思ったほどよくないようですが)。そのような流れからCRタイプが見直されているのだと思います。当院では以前からほぼ一貫して後十字靭帯の温存に努めております。
 皮膚切開と進入法ですが、最小侵襲手術(MIS)は魅力的ではありますが、当院ではこれを行っておりません。いろいろな主張がありますが、「TKAではアライメントの調整が大事であり、そのためには十分に展開することが必要」という意見に倣い、およそ13cmの正中皮膚切開で行っています。ただし、皮下の進入法では、subvastus approachという、内側広筋(大腿四頭筋の一部)の膝蓋骨付着部を完全に温存する方法を採っています。手術時間は若干長くなりますが、これにより膝蓋骨の外方化を防ぎ(軸写像で膝蓋骨が大腿骨顆間の真ん中にきれいに乗ります)、また大腿四頭筋力の維持も期待できます。

 当院では、地域の方がリハビリ目的に転院することなく当院だけで治療が完了するよう、2~3週の入院期間をとっています。左右とも同程度に進行している場合は、片側のみ手術をすると残された膝がかえってリハビリの支障になりやすいことから、1日で両側のTKAも行っています。入院期間は片側例と変わりません。
 下の写真は、両側TKAを施行した患者さんです。入院中に屈曲140度を獲得されましたが、さすがにここまで早い経過は珍しいです。術後3週過ぎでこの状態になり、独歩で退院されました。