診療内容
一般的な疾患から、入院手術を要する悪性腫瘍まで、幅広く皮膚疾患の治療を行っています。全身麻酔下の拡大切除や、重症軟部組織感染症に対する緊急デブリドマンなど、皮膚外科学にも積極的に取り組んでいます。
2017年度患者数・手術実績
- 一日平均外来患者数 95人
- 一日平均入院患者数 10人
- 年間外来手術件数 445件、生検217件
- 入院手術件数 72件
-
湿疹・皮膚炎群
きめ細かい外用・生活指導とともに、積極的にパッチテストを行い、原因・増悪因子の除去に努めています。アトピー性皮膚炎重症例には、光線療法によるかゆみの軽減を行ったり、入院治療も行い、外用療法などについて、一緒に勉強していきます。
-
尋常性乾癬
外用療法・光線療法・チガソンや免疫抑制剤及び2017年からはPDE4阻害剤の内服などの治療を、重症度により組み合わせて選択しています。またTNFα阻害薬使用承認施設になっています。光線治療ではnarrow band UVB に加えてエキシマ光線療法の機械も導入されました。
-
円形脱毛症
難治例に対しては、免疫療法、ケナコルト局注も施行しています。重症例には入院の上、ステロイドパルス療法も行っています。
-
尋常性白斑
2016年から導入したターゲット型ナローバンド紫外線照射(TARNAB)により、今までの光線治療以上に効果があがっています。
-
水疱症
ステロイド・免疫抑制剤に抵抗性の重症例については、血漿交換法・γ‐グロブリン投与を併用し、良好な治療成績を得ています。
-
感染症
重症帯状疱疹については、早期入院のうえ抗ウィルス剤の点滴を勧めています。致命率の高い壊死性筋膜炎などの重症軟部組織感染症に対しては、積極的にデブリドマンなどの緊急対応を行っており、ここ数年高い救命率を維持しています。
-
薬疹・アレルギー
重症薬疹については、ステロイド投与、γグロブリン投与や血漿交換など集学的な治療を行っています。また、原因薬の検索も積極的に行い、副作用カードの発行を行っています。アナフィラキシーの患者さんに対してエピペン®処方が可能です。
-
腫瘍
形成外科常勤医との連携も取りながら、担当医が手術・病理組織学的診断・術後の経過観察、全ての過程に責任を持って行うことを大原則としています。また、2008年からセンチネルリンパ節生検も施行可能となりました。ある程度の大きさの局所麻酔下の手術については、一泊入院の手術も行っています。
2016年から悪性黒色腫に対して、PD-1抗体による治療が当院でも可能となりました。
医療設備
紫外線照射装置(narrow band UVB・ゼラビウム・TARNAB)、ダーモスコピー、多汗症に対するイオントフォレーシス
スタッフ
- 科医長
- H19年卒
栗原 佑一
- (資格)
- 日本皮膚科学会専門医・指導医
臨床研修指導医
がん治療認定医
- (専門分野)
- 皮膚科全般、水痘症、脱毛症、皮膚悪性腫瘍
- 主任医長
- H15年卒
藤尾 由美
- (資格)
- 日本皮膚科学会専門医・指導医
日本内科学会認定医
臨床研修指導医
がん治療認定医
- (専門分野)
- 皮膚科全般、皮膚悪性腫瘍
- 医長
- H22年卒
田中 諒
- (専門分野)
- 日本皮膚科学会専門医
臨床研修指導医
- (専門分野)
- 皮膚科全般
- 医師
- H28年卒